四国88ヵ所60番札所「横峰寺」。標高745mの尾根付近に位置するため、最難関札所とも云われているようです。主なアクセスルートは黒瀬湖脇からの林道。これがかなりの激坂らしくて、自転車乗り的にも有名なんですよ。この林道は有料(普通車1,800円少々)なんですが、自転車は無料だそう。僕もいつかやっつけようと思っていましたが・・・・・・・・・(´д`)。

 近い筋から、自転車乗りは料金所で嫌な顔されるという情報があります。往路しぶしぶ通してもらったので復路に挨拶したら「もう来るなよ」なんて言われたとか。まぁ狭い林道の自転車なんて、自動車から見れば邪魔以外の何でもないことは事実でしょうけどね、通行を許すのであれば普通に接して頂きたいし、邪魔だダメだというなら自転車禁止にすればいいと思います。

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 そんな訳で脚が向かなかった横峰寺なんですけど、どうやら小松側からも行けるらしい。衛星画像を見てみると・・・おお、車道規格の林道が繋がっているようです。朝練でこれ行ってみましょうか。

 エントリーはR11脇の志河川橋のとこからですので、志河川ダム公園スタートとしました。ULE+グラベルキングで臨むかMTBを投入するか悩みましたが、未知のルートなので安全策を取りMTBで出撃。林道「戸石天ヶ峠線」を朔行します。堤体脇には通行困難の表示があったものの、該当の工事区間は広々と片付いていて問題ありませんでした。

 影無集落入口までは舗装道路でした。ここからは、とりあえずマッド(^^;。程なく素掘りの隧道が現れました。

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戸石隧道

 これも隧道マニアには有名なものらしい。僕も結構好きな方ですけど、初見でした。竣工後90年くらい経っているようですが、堅牢な岩を掘り抜いており、危うさは全くありません。

 林道は、この先も程々に整備されています。激坂はコンクリート舗装になっており、しんどいけどホイルスピンは大丈夫。落石多数なれど、まぁ避けられるレベル。ただ、ときどき現れるガリーには要注意ですかね。何せ急登故にコントロールが難しく、1歩先を見越してタイヤを通すルートを設定しないと捕まります。嵌れば落車は必至。浮石も多くて、太いタイヤでないと空転しそうです。グラベルキングで上るのは無理っぽい。MTBで来て正解でした。

 インナーローで超ノロマ進行。こんなペースでも、進んでさえいればいつか着くからね。割と最近狩り払ったようで、藪は皆無です。ちょっと開けたような感じのところへ到達・・・!

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路盤が崩壊してます。

 土管が抜けたのか、両側の法面が陥没崩壊し、いわゆる「馬の背」になってます。崩れかけの最狭部は15cm程。その馬の背にも幾筋もクラックが入っていて、乗車進行は到底無理です。でも草付きで危うい感じは無かったので、MTBを担いで渡りました。この先はヤバそうだ。

 予想通り、ここから状況は格段に悪化。ノーメンテってことなんでしょうね。季節がら進行は可能ですが、とにかく落石が凄くて乗っていられません。最悪DNFってことで、歩きも入れていきます。「藪漕ぎより100倍マシよ」って考えると気が楽です(w。

 (・・・?)何か今、人の声が聞こえたような気が。幸運にも、崩壊箇所から幾らも行かないうちに工事現場に出ましたよ。はるばる西条側から林道の補修が入っているんですねえ。重機と軽トラが見えます。ということは、MTBでの通り抜けは確約となりました。いちおう横峰寺から下るつもりですけど、まぁ何処へ抜けても構いません。

 激坂を幾つか超え、峠っぽいところへ到達。結局、天ヶ峠が何処なのかイマイチ分かりませんでした。少しアップダウンすると、横峰寺の奥の院である「星ヶ森」へ出ました。有名処です。

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星ヶ森

 木漏れ日の差す林間に佇む鳥居。宗教に無関心な僕ですが、この立地には神々しさを感じずにはいられませんでした。でも振り返ると「軽トラの走る車道」なんですよねぇ。暗い林間、石畳の小経を抜けると眼前が開けて・・・みたいなワンクッションが欲しいですね。

 ここで分岐です。左は「横峰寺」、直進は「駐車場」って書いてあります。各々がどう繋がっているのか知らないので、経由地であろう「横峰寺」へ進路を採りました。急坂を下り切ると横峰寺に到着。・・・ありゃ、どうなってんの? 下り口が無いぞ。 仕方ないので、MTBを担いで唯一の進路である石段を上ります。寺自体には全く興味が無いのでスルー。行けそうなところを進むと、道路っぽいところへ出られました。これ下れば良いのかな。先程の分岐は「駐車場」が正解でした。

 ダートの激坂を下っていきます。「未舗装の激坂で離合困難なのに通行料が高い、って悪評の有料林道はこれか、なるほど。」と思っていると、いきなりロープが張ってあります。危ねぇ・・・。どうやらこのダートは関係者用の通路だった様子。すんません変なとこ入って。

 ここからが件の有料林道ですね。前述のようなインプレを見ていましたが、舗装路でした。「高い通行料取ってるんだから、きちんと整備しろ!」みたいなことも書かれていましたけど、よく整備されていると思います。こんなん、維持にカネかかりますよね、僕は文句ないです。しかし、さすがに噂通りの激坂ですねえ、15%前後が延々続く感じです。CB-1(KCNCの決戦用ブレーキ)だったら停まれそうにありません(^^;。
 何の問題も無く下山。さあ、例の料金所です。声掛けられたくないので、サッと通り過ぎる作戦。ゲートがあると一時停車になるから嫌だな~と思っていましたが、何もありませんでした。人影も無いので、そのまま華麗にスルーです。

 黒瀬湖へ出たら、後は志河川ダムまで消化行程。せっかくなのでダム下から堰堤へ至るルートにしたんですけど、まんまと激坂でした。疲れた脚にコタえましたわ。

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 本行程はDST44.80km、獲得標高1,137mでした。往路道を間違えましたので、このルートは約40kmで+900m少々だと思います。現状、林道「戸石天ヶ峠線」は、徒歩かMTBでしか通行できません。でも補修の進捗は良さそうでした。例の崩壊箇所まで迫っていますので、程なくジムニー走行可能レベルまで改善しそうです。